ダイハツ工業をめぐる国の認証の不正取得問題では、現在、生産・開発を行っている全28車種などで不正が確認されたと、先月、会社から国土交通省に報告がありました。

これに伴って、国土交通省は、国が基準への適合を確認するまで、現在生産する車の出荷を停止するよう指示し、会社では先月下旬から国内すべての自動車工場の稼働を停止しています。

国土交通省は、滋賀県竜王町にあるダイハツの滋賀工場などで、基準に適合するか安全性を確認する試験を先週から行っていて、15日、一部を報道関係者に公開しました。

公開されたのは小型の商用車を使った衝突試験で、15日は運転席と助手席に人形を置いて壁に時速50キロで正面から衝突させ、エアバッグが正しく作動したかや、人形にどれぐらいの衝撃が加わったかなどを確認しました。

また、燃料漏れについても確認をしていました。

国土交通省の担当者は「安全な交通環境を確保するために適切に試験を行い、迅速に結果を公表していく」と話しています。

ダイハツ工業の星加宏昌副社長は「顧客に安心してもらうため全項目をしっかり確認していくことになる。国土交通省と調整してできるだけ早く確認してもらえるようにしたい」と話していました。

国土交通省によりますと、すべての車種の基準適合が確認できるまでには数か月以上かかるということで、今後、試験を終えた車種ごとに結果を公表し、出荷停止の指示を解除するかどうか判断するとしています。