去年、10歳の子どもに自宅などで長時間正座をさせ、正座を崩すと頭をたたいたりしたとして、母親と高校の同級生で女の知人が、いずれも強要の罪に問われたほか、母親は、馬乗りで首を押さえつけたなどとして暴行の罪にも問われました。

17日の判決で、名古屋地方裁判所の戸崎涼子裁判官は「2人は、正座を続けさせるために子どもの両手を後ろ手にタオルで縛るなどしていて、子どもが保護されたときには足に床ずれが認められるほどだった。強要、暴行事件ともに卑劣で悪質な犯行で、被害者の肉体的・精神的苦痛は計り知れない」と指摘しました。

そのうえで、「知人は『言うことを聞かせるためには罰が必要』と繰り返すなど、母親を精神的に追い詰めていて、優位な立場にあったが、母親も主体的に犯行に加担していて、刑事責任は同じくらい重い。一方で、いずれも再犯はないと誓っている」などと指摘し、2人にいずれも懲役3年・執行猶予5年の判決を言い渡しました。

裁判では被害者の特定を避けるため、被告などについて匿名で審理されました。