「オレオレ詐欺」などの被害額は去年、全国で440億円余りに上り、調布市内でも過去最も多い1億9000万円余りとなり深刻な状況が続いています。

調布市は、ことし6月ごろから市内の高齢者世帯を対象に詐欺のおそれがある通話内容をAIが判別する機器を自宅に設置する場合に費用の全額を助成する方針を固めました。

機器は家の固定電話に接続し、事前に登録した家族や知人の電話番号以外からかかってきた内容に「還付金」や「口座」といった、詐欺につながることばが含まれていると自動で家族のスマートフォンなどにショートメッセージで注意喚起が送られます。

さらに、この機器では詐欺電話に応じてしまったような場合に、事前に録音した家族の肉声で「誰と何の話していたのか」などを問いかける電話を詐欺電話の直後に自動でかけ、その応答を文字化して家族に通知することも検討しています。

市はまずは100世帯ほどに設置して効果を検証したいとして、機器の工事費や利用料など関連経費を盛り込んだ新年度の当初予算案を27日に開会する市議会に提出することにしています。