おととし7月、奈良市で安倍元総理大臣が銃撃されて死亡した事件では、山上徹也被告(43)が殺人などの罪で起訴されています。

この事件は裁判員裁判で審理されるとみられていて、ことし1月には証拠や争点などを絞り込む2回目の「公判前整理手続き」が行われ、被告本人も初めて出席しました。

こうした中、山上被告の弁護団が4日、報道陣の取材に応じ、近況を明らかにしました。

それによりますと、2月、弁護団が拘置所で接見した際に現在の心境を尋ねると「事件について考えない日はない」と話し、今後の公判前整理手続きにも出席したいという意向を示したということです。

また、旧統一教会をめぐる一連の動きについても新聞で把握していて、「問題の解決の難しさを感じる」とも話したということです。

裁判の日程は決まっていませんが、弁護団は争点の絞り込みなどに時間がかかっているとして、早くてもことしの夏以降になるのではないかという見方を示しました。