去年4月、沖縄県の宮古島沖で陸上自衛隊のUH60JAヘリコプターが墜落した事故では、当時の第8師団長など乗っていた10人全員が死亡しました。

陸上自衛隊が14日に公表した事故調査の結果によりますと、ヘリコプターは高度およそ300メートルで飛行していた際に、右側のエンジンで出力が徐々に低下する「ロールバック」と呼ばれる現象が起きて出力が失われたのに続いて、左側のエンジンも出力が低下し、墜落したとしています。

墜落までの時間は、右側のエンジンの出力が低下し始めてからおよそ90秒、左側の出力が低下し高度が下がり始めてからおよそ40秒と短く、着水の際の衝撃を緩和する緊急操作を行うのは極めて困難だったとしています。