警察庁によりますと、去年、大麻を所持したり栽培したりしたなどとして警察に検挙された人は、全国で6482人と、統計が残る昭和33年以降で、これまで最も多かった令和3年を1000人上回り、過去最多を更新しました。

年代別では、▽20代が3545人と最も多く、次いで、▽10代が1222人と、20代までの若者が全体の74%を占めています。

10代のうち、中学生が21人、高校生が214人いて、最年少は14歳でした。

大麻は、含まれる成分が脳に作用してさまざまな精神症状を引き起こすだけでなく、脳の一部を萎縮させるため認知機能に影響を与えるとも指摘されています。

警察庁が去年、大麻所持の疑いで検挙した1000人余りを対象に聞き取ったところ、大麻の有害性について「全くないと思う」「あまりないと思う」と回答した割合が、合わせて76%に上りました。

警察庁は、大麻は安全だという誤った認識が広がっていることや、SNSの普及で密売グループとの接点が生まれやすくなっていることなどが、大麻のまん延の背景にあると分析し、啓発活動や取締りを強化しています。