「交通空白地」とは、バス停や駅に徒歩で行くのが困難だったり、タクシーを呼んでも30分以上かかったりするなど、移動手段の確保が難しい地域です。

こうした地域の解消に向けて、国土交通省は、ことし4月にスタートしたタクシー会社が運営主体となる「日本版ライドシェア」や、自治体やNPOが運用する自家用車の活用事業の普及を柱に対策を検討する方針です。

現在、全国の自治体の3割以上に当たる600余りの市町村では、こうした制度の導入の動きがないということで、国の担当者が出向いてアドバイスを行うことや、制度の導入に必要となる車両や配車アプリの費用を補助することなどが想定されています。

またライドシェアに限らず、地域によっては乗合タクシーの活用を促す方策なども検討される見通しで、空白地を抱えるすべての自治体で年内に対策のめどをつけたいとしています。

さらに、観光地でのタクシー不足も深刻なことから、全国の空港や新幹線の駅などおよそ700か所についても、ライドシェアの導入やタクシーの予約環境の整備を進める方針です。

国土交通省は近く対策会議を設置し、検討を本格化させることにしています。