鹿児島県警察本部では、元生活安全部長が、個人情報が書かれた内部文書をライターに郵送し、職務上知り得た秘密を漏らしたとして、国家公務員法の守秘義務違反の罪で逮捕・起訴されるなど、去年からことしにかけて現職の警察官や元幹部が逮捕される事件が6件相次ぎました。

組織運営上の課題など原因を分析し、再発防止策につなげるため、警察庁は6月24日から県警に監察官を派遣して「特別監察」を実施し、野川明輝本部長を含む関係者から事情を聴くなど検証を進めてきました。

1か月余りにわたった特別監察の結果を踏まえ、鹿児島県警は2日、再発防止策を公表する方針です。

問題が相次いだ背景として倫理観の欠如や、個人情報の重要性をめぐる認識の欠如があったほか、幹部による指揮や統率が不十分だったと分析したうえで、職員にきめこまやかな教養や、幹部に対する実践的な研修を実施すること、適切な人材の配置、さらに、警部補以下の現場の警察官が組織の問題について議論し、本部長に直接意見を伝える「研究会」の設置などが盛り込まれるものとみられます。