2020年3月、横浜市の中学2年生の女子生徒が自殺し、調査にあたった市の第三者委員会は、いじめとの因果関係を認定したうえで、学校や教育委員会の対応に誤りがあったと指摘しました。

これを受けて教育委員会は外部の弁護士に依頼して調査を進め、23日結果を公表しました。

それによりますと、生徒が自殺したあと、学校がからかいなどのいじめがあったと認める内容の報告書を提出したにもかかわらず、教育委員会が「事実確認ができていない」などとして、取り下げさせていたことがわかりました。

さらに、学校側が作成した別の報告書の案からも「いじめ」という文言をすべて削除するよう指示していました。

調査を行った弁護士は、学校がいじめを把握していたのに取り下げるよう指示したのは、いじめ防止対策推進法に適合しない不適切な対応だったと指摘しています。

これを受けて、教育委員会は当時の部長級の職員1人を減給処分にしたほか、すでに退職した幹部や校長らを減給や戒告に相当するとして本人に伝えたということです。

横浜市教育委員会の山岸秀之総務部長は「いじめを認知しなかったのはあってはならないことで、反省して再発防止策をしっかり行っていく」と話しています。