「地域医療構想」は高齢化や人口減少などの社会の変化を踏まえて、今後必要となる病床数や医療機能の集約などを考え、地域医療の将来像を示すものです。

厚生労働省は高齢者の数がほぼピークを迎える2040年を見据えた、新たな地域医療構想を検討することになり、26日から専門家による検討会で本格的な議論が始まりました。

これまでの地域医療構想は入院医療を中心に検討されてきましたが、今回は入院に限らず、今後需要が高まる「みとり」を含めた在宅医療のあり方や、かかりつけ医の機能強化、それに、医療と介護の連携などが大きな議題となります。

また、医師の働き方改革や働く世代の減少に伴い、医療スタッフのマンパワーが制約される中で、地域医療をどう維持していくかも話し合われます。

26日の検討会では「医療や介護を担う人材は今後ますます不足するおそれがあり、医療保険の財政にも限界がある。関係する機関が連携を深め、効率的に医療を提供していくことが必要だ」などの意見が出ていました。

厚生労働省は年末までに地域医療構想の全体の方向性をとりまとめ、それらをもとに各都道府県で具体的な対応を協議することになります。