豊島区によりますと、2021年に「徒歩で通勤しているのに交通手当をもらっている職員がいる」という情報が寄せられ、区は去年になってすべての職員を対象に調査を行いました。

その結果、すでに退職した4人を含む職員84人が届け出とは異なる経路や手段で通勤し、総額989万円余りの通勤手当を不正に受給していたことが分かりました。

豊島区は最も多い91万円余りを不正に受け取っていた福祉部の64歳の主事など12名を懲戒処分したほか、68人を口頭で厳重注意しました。

調査に対し職員らは「経路の変更を届けるのを忘れていた」などと話しているということです。

豊島区では通勤経路を変更した場合、職員に申告するよう通知していましたが、実際の経路を確認していませんでした。

区は今後、不正受給した職員に全額を返納させるとともに、経路と定期券やICカードの利用履歴を突き合わせて確認するなどの再発防止策をとるとしています。

豊島区の高際みゆき区長は「これほど多くの職員が公務員として極めて不適切な行為をしたことは、信頼を失墜させる事案で、責任を痛感している」とするコメントをだし、みずからも減給10分の2、1か月とすると発表しました。