小林製薬の「紅麹」の成分を含むサプリメントを摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題では、厚生労働省と国立医薬品食品衛生研究所が紅麹原料のサンプルを調べるなどして原因の分析を進めてきました。

その結果、青カビから発生することがある「プベルル酸」と呼ばれる化合物が見つかったほか、通常は混入することのない2つの化合物も確認されました。

そして、これらの物質の毒性を動物実験で調べたところ、「プベルル酸」には腎臓の組織への毒性が確認されましたが、ほかの2つの化合物は毒性が確認されませんでした。

このため厚生労働省は、プベルル酸が腎臓などの病気を引き起こした原因物質だと、ほぼ確定したということです。

プベルル酸は紅麹の培養段階で、青カビがドラムに混入して作られたと推定されています。

厚生労働省によりますとサプリメントを摂取した後に死亡した人を大阪市が調査したところ、8月15日の時点で、少なくとも6人がプベルル酸が含まれていた製品を摂取した可能性が高く、さらに何らかの腎臓の病気があったり疑われていたりしていたということです。

厚生労働省は18日夜、専門家の部会を開いて再発防止策について協議し、プベルル酸を生じさせない製造上の条件などを今後、検討していくことになりました。