元広島市議会議員の木戸経康被告(69)は、5年前の参議院選挙をめぐり、河井元大臣から妻の案里氏の選挙運動の報酬として、現金30万円を受け取った公職選挙法違反の罪に問われました。

元市議側は、検事から不起訴を示唆され、元大臣の有罪を証明するための供述を促す不適切な取り調べが行われたなどと主張し、裁判の打ち切りなどを求めていました。

1審の広島地方裁判所と2審の広島高等裁判所はともに「不起訴を前提とした取り調べが行われ、元市議は検察の意に沿う供述をした」と言及したうえで、元市議も受け取った現金の趣旨を理解していたなどとして、罰金15万円、追徴金30万円の有罪判決を言い渡しました。

元市議側は上告していましたが、最高裁判所第1小法廷の宮川美津子裁判長は21日までに退ける決定をし、有罪判決が確定することになりました。

元市議への取り調べをめぐっては、最高検察庁が担当検事や捜査幹部などから聞き取りを行うなどして「不適正な取り調べだった」とする調査結果をまとめています。