東京慈恵会医科大学と国立成育医療研究センターのグループは、生まれる前から腎臓が働かず尿が作れない「ポッター症候群」の胎児2人にブタの胎児の腎臓を移植する臨床研究の計画を進めています。

動物の臓器を人に移植する「異種移植」が国内で行われたことはなく、グループは学内審査のために設けられた再生医療や生命倫理の専門家などでつくる有識者会議に4日、手術の計画書を提出することになりました。

計画では移植した腎臓は生後、人工透析ができるようになった段階で取り除いて、10年間にわたり経過を確認するとしています。

有識者会議では手術が安全に行えるかや、母親への説明など倫理面での配慮が十分かについて審査される見通しです。

グループでは今後、学内や国立成育医療研究センターの委員会での審査を経て、順調に進めば来年度中に国に手術の実施を申請したいとしています。