5年前の台風19号による災害で、住宅477棟が全壊するなど大きな被害を受けた長野市豊野地区では、住民らが、毎年、災害の記憶を語り継ぐ集いを開いています。

13日は、ことし8月に完成した豊野防災交流センターにおよそ80人が集まり、災害関連死を含めて県内で亡くなった24人の犠牲者に黙とうをささげました。

つづいて被災者を代表して倉田圭司さんが「自分が被災するとは思っていなかった。大切な人を同じ目に遭わせないためにも『きっと大丈夫だろう』という思いはだめだと心にとどめておきたい」と話しました。

また、豊野中学校の生徒たちは「災害はいつ起こるか分からないので常に備えておきたい。どんなときも助け合えるように地域の交流を深めていきたい」と決意を述べました。

参加した60代の女性は「5年がたって地域でどこが浸水したのかわからなくなっている。日常的に語り継げるものが必要だと思う」と話していました。