袴田巌さん(88)は14日、静岡市内で開かれた報告集会に出席し、無罪が確定したあと初めて公の場に姿を見せると、集まった支援者から大きな拍手で迎えられました。

袴田さんは、死刑への恐怖のもと長期間収容された影響で意思の疎通が難しくなっていますが、集会であいさつに立つと、「長い闘いがございました。私もやっと完全な無罪が実りました」と語りました。

そして、無罪の確定を祝って袴田さんと姉のひで子さん(91)に支援者から花束が手渡されました。

ひで子さんは、「『無罪になってもう勝ったんだよ』と巌に言っていますが、まだ半信半疑でいるようなところがあります。こうして皆さんにお祝いしていただいて、巌も実感が湧くと思います」と話していました。

集会には、元プロボクサーの袴田さんの支援を続けてきた日本プロボクシング協会のメンバーも駆けつけ、袴田さんは、釈放された10年前にWBC=世界ボクシング評議会から贈呈された「名誉チャンピオンベルト」とともに、記念撮影に応じていました。