不正輸出めぐるえん罪事件 国と都の控訴に原告側「あきれた」
不正輸出の疑いで逮捕、起訴され、その後、無実が明らかになった横浜市の化学機械メーカー「大川原化工機」の大川原正明社長、島田順司元取締役と、同じく逮捕され、亡くなった相嶋静夫さんの長男は11日に都内で会見を開きました。
東京地方裁判所は12月、大川原社長などへの検察と警視庁の捜査の違法性を認めて、国と都に合わせて1億6200万円余りの賠償を命じましたが、国と都は10日に、判決を不服として控訴しました。
これについて、大川原社長は会見で「やっぱりかと、あきれた」と語り、島田元取締役も「がっかりした」と語りました。
相嶋さんの長男も「警察や検察に反省する気持ちがあるのではないかと、少しだけ期待していたが、温かみのない対応に落胆している」と話していました。
捜査機関側の控訴を受け、原告側も10日に控訴していて、島田元取締役は「裁判で真相を、より明らかにしていただきたい」と述べました。
一方、原告側の高田剛弁護士は、1審判決で警視庁の取り調べに違法な点があったと認定されたことに触れ、「2審の審理を待たず、警視庁の内部で検証を行わなければならない。行われないならば、刑事告発することも一つの方向性としてあると思っている」と述べました。
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