海上保安庁によりますと、去年、尖閣諸島周辺の海域で中国海警局の船が領海のすぐ外側にある接続水域で確認された日数は352日とほぼ毎日で、過去最多となりました。

領海への1度の侵入時間は、3月から4月にかけて入った際、80時間36分にわたり、国有化以降最長となりました。

尖閣諸島周辺を航行する中国海警局の船をめぐっては、
▽去年1月以降、領海に侵入した際に海警局のホームページなどで「日本の船を退去させた」という対外的な発信を行うケースが確認されているほか、
▽去年3月以降にはAIS=船舶自動識別装置を作動させ、船の位置情報などを発信するのも確認されているということです。

これまで見られなかった動きで、周辺海域での存在をアピールするねらいがあるとみられるということです。

こうした状況も踏まえ、海上保安庁は今後、大型の巡視船を5隻増やし、2027年度までに89隻体制にするなど、警備体制を強化しています。