松本元死刑囚の遺骨と遺髪は、親族のうち次女に所有権があることが裁判所の決定ですでに確定していますが、国が「オウム真理教の後継団体に渡る可能性がある」などとして引き渡しを拒否しているため、次女が訴えを起こしています。

今月13日、東京地裁は「次女と後継団体の関係は立証されておらず、遺骨などが後継団体に渡る可能性は、すべての証拠を検討しても抽象的な域を出ない。次女は父の死を悼む目的で引き渡しを求めている。国が権利を制限することは認められない」として、国に対し、次女に遺骨と遺髪を引き渡すよう命じました。

国は18日、この判決を不服として控訴しました。

公安当局はオウム真理教から名前を変えた「アレフ」の信者などの崇拝の対象になりかねないと懸念していて、取り扱いが焦点となっていますが、判断は高裁に持ち越されることになりました。