原発に反対する福井県や滋賀県などの住民は、48年前の1976年に運転を開始した福井県にある関西電力の美浜原発3号機について、設備の経年劣化に加えて、巨大地震への耐震性が不十分で重大事故が起きる危険があると主張して運転しないように求める仮処分を大阪地方裁判所に申し立てました。

おととし12月、大阪地裁は「関西電力の経年劣化の状況を評価する手法は不合理とはいえない」などとして、申し立てを退ける決定を出し、住民側は大阪高等裁判所に即時抗告しました。

住民側は、原発の老朽化や能登半島地震を踏まえて原発事故に備えた避難計画に不備があることなどを改めて主張したのに対し

関西電力は経年劣化を加味した耐震安全性の評価を行っていることや、避難計画は国の支援を受けて作成したものだなどと主張しています。

原発の運転は東京電力・福島第一原発事故のあと原則40年に制限されていますが美浜原発3号機は、原子力規制委員会の審査で最長60年まで運転延長が認められ、3年前に再稼働しました。

大阪高裁の判断は、15日午後1時半に示され、40年を超えて稼働している原発の安全性について、どう判断するのか注目されます。