東京電力は、福島第一原発1号機で、今月14日に原子炉の真下にあたるエリアにドローンを入れて初めて撮影した動画を21日公開しました。

動画では、本来は原子炉の底に取り付けられている制御棒を出し入れする機器が、複数脱落しているのが確認され、機器の先には、塊状やつららのような状態の物体が付着している様子が確認できます。

この物体は溶け落ちた核燃料と周りの機器などが混ざり合った「核燃料デブリ」を含む可能性があるということです。

東京電力は「事故の影響で原子炉の底付近にあったものがずれ落ちたり落下してきているとみられる。損傷の範囲はかなり広いのではないか」と説明しています。

1号機では、去年、原子炉を覆う格納容器にたまる水の中をロボットで調査し、底の部分にデブリとみられる堆積物が確認されていますが、今回はより原子炉に近い水の上のエリアを撮影しました。

福島第一原発の「核燃料デブリ」は1号機から3号機であわせておよそ880トンにのぼると推計され、このうち1号機は、もっとも多くのデブリが格納容器の底まで溶け落ちているとみられています。

東京電力は、調査で得られた情報を詳しく分析し、デブリの取り出し方法などの検討に役立てたいとしています。