第3管区海上保安本部によりますと、24日午前10時ごろ、千葉県の房総半島の南西およそ20キロの沖合で、ジェット船から「油がもれてかじがきかなくなった」と通報がありました。

ジェット船は東海汽船が運航する「セブンアイランド愛」279トンで、子どもを含む乗客116人と乗員5人を乗せて午前7時45分に竹芝桟橋を出港し伊豆諸島の式根島に向かっていました。

運航会社によりますと、午前9時すぎに船から「機関故障で一部のタービンが回らない」などと異常を訴える連絡が会社にあったということで、この時には自力で航行できたもののその後、航行できなくなり、一時、漂流したということです。

このため海上保安部の巡視船などが現場に向かい伊豆大島の岡田港に向けてロープでえい航を始めましたが、波や風の影響で船が東側に流されて難航しているということです。

運航会社によりますと、途中でロープが切れていったんけん引する船をかえるなどしたということです。

ジェット船には海上保安部の特殊救難隊員が乗り込んでいて、船室の空調は動いていますが、気分が悪くなる人も複数出ているということです。

海上保安部はこのまま岡田港に向けてえい航を続けるとしていますが、速度はゆっくりだということです。

到着は25日未明になる可能性もあるとしていて、海上保安部は巡視船やヘリコプターを使って食料や水、酔い止めの薬などをジェット船に運び込む対応を取っています。