富山市保健所によりますと、7月24日以降、富山市内で同居している家族4人が目の異常や呼吸困難などの症状を訴え、このうち、10代と50代、それに70代の女性3人は重症で、今も市内の病院に入院しているということです。

80代の男性1人は軽症で、一時入院しましたが、快方に向かっているということです。

県の衛生研究所が調べたところ、5日までに4人の便や血清から「ボツリヌス毒素」が検出されたため、保健所は、4人が同じものを食べて食中毒になった可能性が高いと判断しました。

ただ、何が原因となったかはわかっておらず、家族が退院してから聞き取りを行うなどして特定を進めることにしています。

「ボツリヌス毒素」は土や泥の中に広く存在する「ボツリヌス菌」が酸素がない状態で発生させる強い毒素で、全国では保存食品や発酵食品を介した食中毒が起きています。

保健所は、缶詰や真空パックの食品、それに発酵食品などは適切に保存し、期限内に食べるとともに、異常に膨らんでいたり、異臭がしたりする場合は、食べないよう注意を呼びかけています。