「大屋根リング」は、木造のユニットを円形でつないだ1周およそ2キロ、高さがおよそ20メートルの世界最大級の木造建築物で、万博のシンボルとされていて、建設費は344億円に上ります。

大阪・関西万博の実施主体となる博覧会協会によりますと、建設工事は3つの工区に分けて進められていましたが、当初の想定より1か月ほど早く、柱や床の取り付けや手すりを設置する工事などが終わり、会場を囲むリングがつながったということです。

今後は、植え込みやトイレなどの整備が進められ、来年2月に大屋根リングは完成する見通しです。

万博をめぐっては、誘致当初の会場建設費の計画は、1250億円でしたが、大屋根リングの設計変更や資材価格の高騰などを理由にこれまでに2度、上振れしていて、現在の会場建設費は、最大2350億円に引き上げられています。

また、閉会後については、協会が再利用の案を公募しましたが、現時点で再利用が見込まれるのはリングの全体の4分の1にとどまり、必要な作業には追加の費用がかかることが見込まれているということです