在宅起訴されたのは、自民党を離党し8月15日に参議院議員を辞職した広瀬めぐみ被告(58)です。

東京地検特捜部によりますと、広瀬元議員はおととし12月から去年12月にかけて、名義を借りた女性を公設第二秘書として届け出て、勤務実態がないのに秘書給与と退職手当、あわせておよそ358万円を国に振り込ませてだまし取ったとして詐欺の罪に問われています。

関係者によりますと、女性の口座に振り込まれた秘書給与の大半は女性の夫の公設第一秘書を通じて元議員に渡っていたということです。

特捜部の任意の事情聴取に対し、元議員は女性に公設秘書としての勤務実態がなかったことを認めているということです

特捜部は先月、元議員の事務所を捜索するなどして捜査を進め、証拠の隠滅や逃亡のおそれがないとして在宅のまま起訴したものとみられます。

また、名義を貸した女性と公設第一秘書だった夫については不起訴にしました。

公設秘書の給与をめぐっては、勤務実態のない人物を届け出て国から秘書給与をだまし取る事件が相次ぎ、2004年に法律が改正されましたが、それ以降で詐欺事件として立件されたのは初めてとみられます。