福島第一原発の2号機では、今月10日から、事故で溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混ざり合った核燃料デブリの試験的な取り出しが初めて行われています。

東京電力によりますと、16日までに取り出し用の装置を格納容器の内部まで伸ばしたうえで先端に付いたデブリをつかむための器具を、ケーブルを使って格納容器の底付近に下ろし、デブリとみられる堆積物に接触させたということです。

17日は、装置の動作や現場の状況を確認する作業が予定されていましたが、作業を開始したところ、装置に4台付いているカメラのうち先端付近の2台で映像が確認できない不具合が発生したということです。

その後、カメラの電源を入れ直したり、映像を送るケーブルを接続し直したりしたものの、復旧しなかったことから17日予定していた作業は実施できなかったということです。

東京電力は、今週前半にもデブリをつかむことを予定していましたが、作業は中断していて、18日以降、原因の特定や復旧を進めるため、再開の見通しは立っていないとしています。