新型コロナウイルスのワクチンは、ことし3月末まで全額を公費で負担する無料接種が行われていましたが、きょうからは、季節性インフルエンザと同じように原則、費用の一部を自己負担する定期接種が始まりました。

このうち東京・板橋区の医療機関では、開院直後から接種の希望者が訪れ、医師が体調などを確認した後、接種を行っていました。

定期接種の対象者は65歳以上の高齢者と、60歳から64歳までの重症化リスクの高い人で、2025年3月末までの期間に、接種を1回行います。

ワクチン接種の費用はおおむね1万5000円ほどで、国は自己負担が最大でもおよそ7000円に収まるよう、1回あたり8300円を助成します。

また自治体の中にはさらに上乗せで補助を行うところもあり、接種の自己負担額は地域によって差が出る見通しです。

一方、若い世代など定期接種の対象にならない人は、「任意接種」で行われるため、原則、全額が自己負担となります。

接種を受けた72歳の女性は「重症化して後遺症が残ると怖いので接種しました。多少の自己負担は仕方ないと思います」と話していました。

板橋区医師会病院の高橋典明院長は「高齢者などは重症化して肺炎になる人もいるので、それを防ぐためにも接種を勧めています」と話していました。