日本被団協の田中重光代表委員(83)など5人は13日、長崎県時津町にある谷口稜曄さんの墓を訪れました。

谷口さんは16歳のときに長崎で被爆し、背中などに生死の境をさまようほどの大やけどを負いました。

その後、長崎での被爆者運動の立ち上げに携わり、2010年に国連本部で被爆当時の写真を掲げて原爆の悲惨さを訴えるなど、7年前に88歳で亡くなるまで核兵器の廃絶を強く求め続けました。

田中代表委員は谷口さんの墓前で手を合わせたあと「この受賞は多くの先輩たちが困難の中でも運動を続けてきた結果だと思います」と報告しました。

そして「谷口さんが生きていたら本当に喜んでもらえたと思います。今からまた核兵器廃絶のために頑張っていきます」と誓っていました。

ともに報告に訪れた谷口さんの長男の英夫さん(65)は「平和賞の受賞に、父もまずはにこっとしてると思いますが、国際情勢はまだまだ危ない状況になっているので、そちらのほうを一番気にしているのではないかと思います」と話していました。