南相馬市の沿岸から2キロほどにある市立八沢小学校は13年前の東日本大震災で地区の一部に津波が押し寄せて地元を離れる人が相次いだうえ少子化の影響もあって、3月で閉校することが決まっています。

9日は、地元の人や子どもたちなど40人が集まり、明治の開校以来150年続いた学校を今後も地域の核として活用する方法について話し合いました。

このなかで、「閉校する学校を旅館にしたい」といった子どもたちのアイデアをまとめた映像が紹介され、参加者からは「旅館では漬物や地域の伝統食を提供したい」とか「自然がきれいなところなのでアーティストを呼んでミュージックビデオを撮影できる場所にしたい」といった意見が出されていました。

参加した小学5年生の女の子は「閉校してしまうけれどきょう地域の人と話して希望が持てたのでよかったです」と話していました。

この学校の卒業生だという60代の女性は「祖父から子どもまで通った学校が閉校するのは悲しいですが、思い出を大切に次につないでいきたいと思います。きょう話をして、農家として今後の再生に関わりたいという目標もできました」と話していました。